ボクシングから学んだこと。 ~ぼくがぼくであるために~
「これから毎週金曜日は、スパーリングデーとする。なのでまだそのレベルに達してないものは、リングの下でしっかりとハードトレーニングをするように。」とヘッドコーチのスティーブンから言われたのは先月の事だ。
そして仕事のオフが重なり、ついにその金曜日がやってきた。
たぶんぼくのレベルではスパーリング出来なくはないが、まだまだへなちょこで、相手が上手すぎると見てる方も見てられない、つまらないバトルとなってしまう状態だ。
ぶっちゃっけ怖いってのもあっていつもは積極的にリングに上がることはしないけど、「戦う準備のできてる者は一歩前へ」と言われると、ちょっと迷う。
ってゆうかそこでビビってみんながスパーしてるのを指をくわえて見てるのもなんか悔しいし。グローブしてるからくわえる指は出てないけど(笑)
最近は練習の成果が出てきてボクサーらしいステップも身に付いてきたし、色々なパンチも覚えてきてる。
なので自分の中では
「試合を控えたファイターの相手は出来ないけど、ちょっとした練習生レベルなら胸を貸せるぞ」
的なレベルだと思っていた。
だから今回は自前のヘッドギアを付けて一歩前へ出た。
スティーブンから「お、よういちもやっとやる気になったんやな」ってゆう目を向けられ、
「相手は誰でもええぞ」ってゆうアイコンタクトで返事をした。
で結果からゆうと、こんなにパンチって食らうもんなんだなと再確認できた。さすがボクシングだ。
打たれるとなぜか体が勝手に逃げてしまう。
どうにもこうにもならず、イメトレではばっちりだったカウンターを全く入れれずに、フラフラになってしまった。
でもまぁこっちからも打ったりして、やっぱ相手もそれなりのレベルだから結構当たったりする。
で自分のが綺麗に入った瞬間に「あ、やった!当たったわ。痛かったかな」みたいな事を考えた瞬間、こっちの頭がゴーンって響くの。カウンター食らってるから(笑)
普段の練習では自分の知ってることを他のボクサーにも積極的に教えたりして、ぼくもちょっとはボクサーらしくなってきてるのかなぁなんて思ってたけど、これ完全な勘違い。
年数重ねれてればすごくなっていくと思ったら大間違い。
やっぱ戦いの場で人生の厳しさを学んだね。
もっと謙虚にならないとあかんね。
リングに上がるといつも学ぶのが「言い訳が通用しない」とゆう事。
「相手は自分より経験が多い」とか「背の高さが違いすぎる」とか
「ぼくは朝サーフィンしてきたからちょっと疲れてるねん」とか、グローブを付けてファイティングポーズを取る以上は、次の鐘がなるまで戦わなきゃいけない。
サーフィンだったら一人でやってるし、そこまで自分に厳しくなる必要はない。
ぼくが忘れられない言い訳をしたのは去年の9月、Kirraが綺麗に割れていたあの日。
みーんな波に乗っていたあの時。ぼくは寒かったのと体がちょっと疲れていたので、パドルアウトすらしていない。
「そんなん誰にも迷惑かけてないし、ええ波はまた来るからええわ」で済ませた。
仕事だったら、社会人として言い訳は許されないけど、やっぱり甘えは通用してしまう。風邪をひいても休めるし、「誰か手伝ってー」も言えてしまう。
勝ち負けのない世界だし、(実際経営をしている人たちは違うでしょうが)ぶっちゃけハードワークをしてもしなくても、同じだけのお給料をもらえる。
で、何が言いたいのかとゆうと、これを人生の教訓としてとらえるべきだとゆう事だ。
普段ぼくの中にあるシェフとゆう仕事も、ライフスタイルであるサーフィンもそれなりに年数を重ねてきて、ビギナーの領域は抜け出している。
まだまだ成長をしていきたいとは思っているが、最初の頃に比べると楽をしていることは確かだ。
そしてボクシングジムでもそれなりに慣れてきて、
「ちょっとくらいなら戦えるぞ」と調子に乗ったところで「ガツン!!!」だからね。
やっぱり頑張り続けなきゃダメだってことだ。
本当の意味では誰も助けてくれないってゆうのを忘れちゃいけないって思う。当たり前だけど。
仕事とかだったら簡単に手伝ってもらえるし、サーフィンだったら自分の目の前にデカいセットが入ってきて、行かなきゃならない時でも「怖いからやーめた。次の小さ目のやつでええわ」って言えるしね。
でも、ぼくなんかは普通の人間やねんからそんなに頑張らんでもええんちゃうんかって言われるけど、やっぱりなんか頑張りたいよね。
ぼくがぼくであるために。
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