【ベネチアの魅力】Florian caffeで飲んだエスプレッソコーヒーからは、19世紀に香りがした。




水の都ベネチアは北イタリアに位置する都市で、中世にはベネチア共和国の首都として栄えたと伝えられている。

それから数世紀の時を超えた今でも中世の町の様子が感じられ、誰も通らない裏路地を歩いていると歴史の世界に迷い込んだ錯覚に陥る。

そして実際にベネチアの裏路地に入り込んだぼくは自分がどこを歩いているのか分からなくなったりもした。



Piazza San Marco 


サンマルコ広場、サンマルコ寺院、ドゥカーレ宮殿そして時計塔に囲まれたこの広場には世界中からの観光客がたくさん集まる。

このブログでも度々言っているがぼくは人混みが苦手だ。

しかしこのサンマルコ広場には多くの魅力があるだろうと思っていたぼくは、なんとか中世から続く雰囲気を少しでも大多数の観光客がいなくなった後でその空気を独占したかった。


そして太陽が昇る前にホテルを飛び出した。




人とは違うやり方で行きたかったので、いつも着ているMizunoのジャージに身を包みジョギングで複雑に入り組んだベネチアの裏路地を駆け抜けた。

観光客がどっと押し寄せて来る前の静かなサンマルコ広場は、アドリア海から吹く冷たい風が吹き込んでいた。

空気はピタッと止まってる。

聞こえるのは鳥が飛び立つ羽根の音だけ。


イタリア語もそれにイタリアの歴史も知らないぼくは、ここがどんな広場なのか全く知らない。

分かっているのはイタリアのバールの母体となったカフェが、このサンマルコ広場で生まれたとゆうことだけだ。






ジョギングで上がった息を整えて広場の真ん中に立ち周りを見渡した。

視界を遮るものは何もなくただただそこを取り囲む壮大な光景に目を奪われていた。

鳥肌が立ちっぱなしで身体がゾクゾクしっ放しだったのは決して冷たい風のせいでは無かった。

真っ直ぐに伸びる時計塔、翼のあるライオン、大理石の壁とカトリックの壁画そして台形に広がる回廊。

全てが美しい以上に美しく、ぼくのボキャブラリーではとても全部のことを表現出来ないのが申し訳ない。

中世ベネチア共和国の雰囲気を誰にも邪魔されなく感じたことは確かだ。





フロリアン


ガイドブックによると世界最古のカフェとして紹介されている「フロリアン」サンマルコ寺院を背中に見て、広場中央の左手にある。

白とゴールドで飾られたフロリアンの入り口からヒョコッと出てきたカメリエーレに案内されて、店内の席へ腰を降ろした。




カフェっぽく無い!

まるで高級ブランドバッグや煌びやかなアクセサリーを売っているような店内。

1850年頃から続いているとゆうこのカフェは劇作家のカルロゴルドーニ、建築家のパッラーディオ、画家のティツィアーノ、作家のプルーストといった人々がたむろしていたらしい。


なのにぼくと来たら、首からぶら下げたカメラにTシャツに半パン。

「コーヒーが好きだからここに寄ってみたんだ」なんて言えずに、

白いジャケットに身を包んだカメリエーレを前にして、ちょっとくらい綺麗な格好をしてくれば良かったと悔やんでしまった。


イタリア最古のカフェとゆう言葉から想像していたのはレトロな店内だった。

しかしそれとは全く違って、フロリアンの店内は赤いソファにゴールドの装飾。

そして壁や天井、床にまで広がる絵画やデザインの綺麗なゴールドのタイルでとにかくキラキラキラキラしていた。





エスプレッソが美味しかったのは言うまでも無いが、ぼくが一目で気に入ってしまったのがこのカフェで使われているコーヒーカップ。

紋章に羽のあるライオンがモチーフとして施されたこのカップを見れば見るほど好きになってしまい、しまいには自分のものにしたくなってしまった。

お土産用もあったので自分用と奥さんの分と、と頭の中で考えてみたがぼくには手が届かない高嶺の花だったようだ。

無い後ろ髪を惹かれながらも、

「これでまたここに戻って来る理由が出来たな」とエスプレッソを飲み終えたぼくは、イタリア人を習って足早に立ち去った。



記録に残る最古のカフェ


サンマルコ広場と「フロリアン」の事だけなのにダラダラと書いてしまったが、もう一つだけ書いておきたいことがある。(今はユーロスターでの移動中でもう少し時間があるからとゆうのが本当の理由だ)

色んな言い伝えがあるが一説によると、記録に残っている最古のカフェとゆうのは1687年、ベネチア、サンマルコ広場に生まれた「ボッテーガ・デル・カフェ」と言われている。

「フロリアン」が出てくる200年も前の事だ。


状況証拠の点から、1675年にイギリスのチャールズ二世が、「コーヒーハウス」禁止令を出してるし、その三年前にはロンドンだけで百軒ものコーヒーハウスが存在している。

ロンドンに移住したイタリア人のパスクアーレ・ロセが「コーヒーハウス」をオープンしているので、母国イタリアにあったと見るのが自然なことでは無いかと思われる。

その少し前のコーヒー店については、

「ヴェネチアは、東方との関係からイタリアで最初にコーヒーを飲み始めた。おそらく十六世紀末だろう。しかし、最初のコーヒー店は、1645年に開業したと思われる。」

とゆうのが『料理の科学と美味しく食べる技法』に示されている。

その頃から300年以上の時を超えた今でもサンマルコ広場にあるカフェは多くの人を魅了し、そして世界中からの旅行者が集まる所となっている。




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