ナローネックセッション
普段のぼくは、ほとんど一人でサーフィンすることが多い。
それは自分の好きなタイミングで海に入りたいからだ。
事前に友達と約束して一緒にサーフィンに行くことに、めんどくささを感じてしまう。
数年前までは友達と連ねて、あっちでもない、こっちでもないと、車でフラフラとポイント探しをしていたけど、なんか結局、みんなそれぞれ好きなポイントやブレイク、波のコンディションがあるから、自由に選べない。
人に合わせるために妥協しなきゃいけない時もあって、それが自分に合わないと思うから、一人でサーフィンする時間を楽しむようにしている。
しかし今日はやっぱり友達と一緒にサーフィンするのも楽しいなと思い出させてくれた。
セットが入った時、いいライドをした時、思いっきりワイプアウトした時なんかに、一緒に笑いあえる仲間がいるのは楽しいものだ。
刺激しあうこともできるしね。
今回サーフィンしたのはサーファーズのすぐ北にあるNarrow neck(ナローネック)でここは人工リーフが埋まっているビーチブレイクだ。
ゴールドコーストハイウェイを走ってると、車の窓を通して見渡せるところにあるビーチなので、簡単にアクセス出来ることから、混雑してることが多い。
人工リーフは海底の結構深いところに埋められているらしいので、マシンブレイクが割れるとゆうことはない。
けど決まった時は結構大きいサイズでもホールドするので、人気のスポットの一つだ。
今日は北東の風が12ノットくらい吹いていたので、面が少しザワザワしていていい波には見えなかったけど、一緒に行ったアリとチアゴと相談した結果、混雑が全くない今のうちにここで楽しむことにした。
さっそくアウトに行ってみると、肩くらいのセットがコンスタントに入ってくる。
ゴールドコースト特有のおばけセットがたまに入ってくると頭くらいのファンウェーブだった。
やっぱりサーフィンはビーチから波チェックしてる時と、実際海に入って見たときとでは、その波にかなりのギャップがある。
そのギャップを埋めれるように、もっと海のことを観察して波と通じ合いたいなぁ。
実際見た目は良くないが、乗ってみるとファンウェーブだった。
ラッキーなことに、ほとんどぼくら3人だけで波に乗り放題だった。
デカいセットはほとんどダンパー気味だったり、ハードなテイクオフだけで波が終わったりしたけど、目の前に来たやつはとりあえずパドルしてテイクオフしてみた。
ぼくが一本の波を乗った後、ゲットをしてる最中にセットが入ってきた。
かなりデカいけど、切れ目があってレフトに乗っていけそうな感じ。
そこへチアゴがチャージしようとしていた。
ぼくはインサイドから思いっきり全力でパドルして、そのデカ波をドルフィンしようと必死になった。
その間にチアゴはテイクオフをして、ピンピンに張ったスロープを下りはじめた。
「やべ、このままやったらチアゴにぶつかってまうがな」そう思ったぼくは、パドルの方向を左に向けた。
しかーし海の神様はニヤッと笑った。
なんとチアゴがボトムに下りた瞬間、巻き上げたフェイスにバランスを持ってかれて、ワイプアウトとなってしまった。
「こらあかん、ボードを放ってスープに弾いてもらって、チアゴから離れなあかん」
ぼくは板をインサイドに向かってぶん投げ、自分はそっと水の中に潜り、洗濯機状態になるのを待った。
その瞬間「どーーん」とゆう爆音と一緒にぼくの体は巻かれまくった。
「ぐるんぐるんぐるんぐるん」と水中でトリプル回転を決めた後、海底にしばらく叩きつけられた。
「いくらなんでももうあかん、ブラックアウトしてしまう。空気が吸いたいっ」
けっこうギリギリのところで水面に上がった。
そしてすぐ周りを見ると1メートル先にチアゴがいた。
そして不思議なことにアリもいた。
彼も一緒にワイプアウトしたらしいけどなぜ?
ぼくとチアゴがガンガン責め立てた「なんでお前までここにおんねん!俺らの板壊す気か!」
アリもなんか言いたそうな顔してたが、まだセットは続いてたので、とりあえずそれぞれまた必死でゲティングアウトした。
アリはあの波に乗ろうとしたら、ぼくがインサイドでパドルしてるのが見えたので、板を引いたらしい。
でもぼくはアリの姿は見えてなかった。チアゴもそうだった。
アリの姿はきっと波のてっぺんのウォッシュで見えなかったみたいだ。
そしてアリは波に吸い込まれていって、ワイプアウトになってしまったとゆうことだ。
たったぼくら3人しか入ってないところで、こんな激しいワイプアウトして、もし誰かの板が壊れてたら泣くに泣けない。
かろうじて誰もケガしなかったし板も無事だったので、その後は3人でゲラゲラと海の上で笑い転げた。
まぁこれで誰か一人でも板がやられてたりしたら、ひと悶着を起こさざるを得なかったと思う。
何ともなくてよかった。
しばらくそのまま波乗りを楽しみ、バーチカルなターンを成功させたり、チューブインしたり、とても楽しいナローネックセッションとなった。
サンセットタイムに入り、体もくたくたになってきたのでそろそろ帰ろうとゆう雰囲気になった。
「じゃああと1,2本いいの乗ったら上がろうぜ」とお決まりの文句で最後のいい波をそれぞれ狙いに行く。
しかしいつも思うのが「最後の1,2本」はなっかなかやってこない。
2,30分も粘ったりすることなんてざらにある。
海の神様は寂しがりなのかな?ぼくたちを帰らせないように、リーシュを引っ張っているんだな。
3人が続々とビーチに上がっていくと、ビキニギャルが目の前を横切った。
「ええなぁ。でかいなぁ。」
チアゴが遠慮のない感想を述べたと思ったら、アリが次のギャルを見つける
「おい、あっちにもいるぞ。あれはすげぇぞ」
そしてぼくも負けじと獲物?(笑)を探す。
「見ろよあっちのケツ丸出しのT-バックギャル。スーパーセクシーやぞ」
ほかの二人がそっちを見た。
そしてチアゴが「あれは俺の嫁だ」。。。。。アリはぼくの顔見て苦笑い。
恥かいちゃった。しかしブラジリアンってなんでみんなあんなにセクシーなんだろうな。