5つ星のホテルでさえも 〜フードビジネスはハイリスク〜
フードビジネスが抱えるリスク
メルボルンにあるホテルで起きた問題だが、その日レストランで食事をしたゲストの半数に当たるおよそ60人が食後に体調不良を訴えていたとゆう話だ。
オーストラリア中のレストランはどこも細心の注意を払っているのだろうけど、やはりこうゆう事は度々起きていてフードビジネスが抱えるリスクというものを改めて感じる。
食中毒の症状を訴えた人の中には妊婦さんも混ざっており病院で診察を受けたようだ。
そして医師の判断で予定日よりも5週間早く出産をする事になり、なんと生まれてきた子供にも影響が出たとゆうからただ事ではなくなってしまった。
ぼくもシェフとして働いてるので食品衛生にはとても気を使っている。
それに加えぼくが働いているホテルはMantraグループとゆう会社なのでこの手の話には超敏感だ。
このメルボルンのホテルの件が報道されてすぐに、
「お前らのキッチンは何も問題ないかぁ」といった感じで早速本社から色んな人がどんどんやって来て、あらゆる全てのものをチェックしていった。
食品、冷蔵庫の温度の記録や食品廃棄の過程を記した書類、スタッフの病欠など、衛生管理に繋がるものは全部目を通していた。
それに予防策として保健所や衛生のエキスパート達にも来てもらってバクテリアチェックなどもしてもらっている。
1日に200人から500人のゲストに食事を提供するとゆうのはその分リスクも倍増するので、会社が敏感になるのは当然だ。
キッチンでシェフ達が普段通りにチキンやビーフといった生肉を切ったりなんかしてる最中には、スーパーバイザーが目をひん剥いて観察しているから落ち着かないったらありゃしない。
人の手が触れるあらゆるものにはサニタイザーとゆう消毒液をかけるのがオーストラリアのフードインダストリーの基本ルールだ。
そしてスプレーボトルに入ったものは毎日使い切らなければならず、余れば捨てて次の日には新しいものを詰め替えるとゆうのが基本ルールなのだ。
そしてまた新しいルールが追加された。
それは「毎月新しい種類のサニタイザーに交換すること」
サニタイザーとゆう消毒液にも雑菌は強くなっていくので、それに対応すべくメーカーが次々に開発している新しい製品でやっつけなきゃいけないとゆう事らしい。
まぁ言ってる事は間違いないのだと思うが、サニタイザーを売る企業はこれからもずっと儲けれるね(笑)
オーストラリアには色んな国のシェフがいるけど、やっぱり日本人の清潔に対する基準は高いので普通の事をしていれば衛生面で問題になる事はないんじゃないかと思っている。
オーストラリアは「やれと言われればやるけど、何も言われないなら動かない」とゆう人たちが多いので、国民の意識よりも法律の方が厳しくなる。
なのでこういった問題が起きると国はどんどんルールを新しく変えていくのでそれに上手く対応していく事を求められる。
食文化が多様化してからもう何年も経つオーストラリアでは当然「安全で美味しいもの」を求められる時代に入っている。
もしかしたら将来は「マヨネーズ」もハイリスクなフードとしてノミネートされ、コマーシャルキッチンでは扱いにくいものになってしまうかもしれないが、それにスマートに対応できるスキルがシェフにも求められていくだろうと思う。
ゴールドコーストのあるホテルではこういったリスクを一切避けるために全ての製品をファクトリーで作って、そこのシェフは袋から出して温めるだけとゆうところもあるらしいが、それじゃあちょっと味気ない気がする。
美味しくて健康な食事に加え、安全な食品管理とゆうものをこれから改めて考えていかなければならない。
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