かっこいい文句とかっこ悪い文句








ぼくは比較的「いい人だね」と言われることが多いが、そうでもないと思う。

特に人の事を悪く言う事が多いので、とんでもなくかっこ悪い自分を人様に見せていることがよくあるのだ。

そんなことを自分で分かっておきながら、職場では周りのみんなの空気に同調して、やいやいと他の人の事を口悪く言ってしまっているのを、恥ずかしながらも告白させて頂きたい(笑)。




そんなぼくを遥かに上回る奴がぼくの職場にいるんだが、触っちゃいけない地雷を踏みつけたらしく、ついにエグゼクティブシェフから大目玉を食らった上に警告まで出されてしまったのだ。 

若くして色んなレストランで経験を積んできた彼、ムービンとゆう名前なのだが、とてもプライドが高く、料理の腕にも自信を持っている。

それゆえに他のシェフの事をバカにしがちで、自分のやり方と違うとゆう理由だけで非難していたりしていたから、ぼく以上であることは間違いない。

しかし悲しいことに、キッチンの中は狭い人間関係なので、誰が何を言ってたかは一瞬で本人の耳に入ってしまうのだ。


空気が読めなかったムービンは、加速を緩めることも知らなかったようだ。



そして非難ゴーゴーされていた本人は、その事を知るや否やめちゃくちゃ怒っていたようだが、大人な対処をすることとなった。

正面からぶつかることを選ぶことなく、エグゼクティブシェフに直訴したのだ。






すぐにミーティングが開かれ、全員が集まった。

ボスが言っていたのはこんな感じだった。

「家にいるよりも長い時間ここで働いている俺たちはみんな、家族のようなものだ。そしてここではみんなリスペクトし合わなければならない。個人の能力に差があるのも俺が一番理解しているし、だから俺がお前たちを選んでここへ入れたんだ。もし他の人となにか問題が起きたら、まず俺のところに話に来てくれ。これ以上陰で悪口を言わない様に」

とまぁ小学生が怒られてるような気分にもなったが、誰も異論を唱えるでもなくウンウンとうなずいてそれぞれの持ち場に戻って行った。




話しは変わって。


ぼくの先輩で、レストランのオーナーシェフがいる。

ゴールドコーストでは兄貴的存在として、多くの若者から慕われているあの方だ。

関西出身のその先輩は、いい人なんだが、めちゃくちゃ口が悪い。

ぼくなんか会う度に、関西弁でボロカスに言われるのだ。

他にもボロカスに言われている人を何人も見てきたが、本当に人の事をボロカスに言うのである。


そんな時はぼくも調子に乗って、

「あいつほんまアホでっせ!こないだこんなんありましてん!」

と、あることないことで受けを狙ったのだが、どうやら様子が変で乗って来くる気配がない。



なんとその先輩、人の事をボロカスに言うのは本人の目の前だけなのである。

例えぼくが言葉巧みに誘導しても、決してその場にいない人の悪口を言わないのだ。

かっこいいことこの上ない。

ってゆうか、ぼくは自分が情けなくなったよ。

ムービンが怒られてるのを見て、桑原桑原ではいかんのである(笑)



これからは正々堂々と本人の前でボロカス言うタイプを目指していこうと決めた今日この頃であった。

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